持久力があるとは?
単純に脚が痙攣してても、自分の出しうる全力の力で漕ぎ続ける根性のある人ともいえますが、私の考える持久力のある人とは、VO2max(最大酸素摂取量)とAT(無酸素性代謝闘値)の値が高い人です。
目次
なぜ速いペースを維持できないのか?
どんな人も初めは、その人の持ち得る力の中で高速に走ることが出来ます。
それが、息が上がり、脚が動かなくなり、速度が落ちていきます。そして息も絶え絶えで、初めの速度より、随分と遅くなってしまいます。
このとき体には以下の二つの状態が発生しています。
・筋肉に酸素が送られていない
・筋肉に乳酸が溜まってしまっている
つまり筋肉への酸素不足と乳酸が溜まることで、速いペースを維持できなくなるのです。
供給酸素量はVO2max(最大酸素供給量)で決まる
体を動かす為のエネルギーは、脂肪と糖質から生成されます。そのエネルギー生成工程で酸素が必要になります。
VO2max(最大酸素供給量)は、その酸素の生成能力を示した数値です。つまりVO2max(最大酸素供給量)が高いほど、筋肉に多くの酸素を供給出来ます。
1kgあたり、1分間に、何mlの酸素を取り込むことが出来るかで表される数値です。
VO2max(最大酸素供給量)=ml(酸素量)÷1kg重÷1分間
さらっと計算方法を書きましたが、おそらく、これは個人で測定は無理ですw
富山県だと「富山県総合体育センター」で計測を行えます。
電話予約だそうです。
電話:076-429-5455
料金は・・・。
ん?書いてないぞ笑
ちなみに東京だと「東京体育館」で測定を行えます。
電話:03-5474-2116
料金:1回1,650円
予約が取りにくいらしいので注意してください。
大阪は・・・、検索してもうまくヒットしませんでした・・・。
乳酸への対抗性はAT(無酸素性代謝閾値)で決まる
ヒルクライムなどの強度の高い運動を行うと筋肉に乳酸が溜まります。乳酸は筋肉の収縮を鈍くします。
乳酸が溜まると筋肉が動かなくなってしまうのですね。
そして乳酸が溜まって筋肉が動かなくなってしまうラインがAT(無酸素性代謝閾値)です。
つまりAT(無酸素性代謝閾値)が高ければ高いほど、速いペースで、長距離を走ることが出来ます。
AT(無酸素性代謝閾値)のギリギリで走るのが、もっともペースが速く、長く走ることが出来るわけです。
ペースを上げずにゆっくり走れば、乳酸は溜まりません。サイクリングなどで、速度を上げずにゆっくり走る人が多いと思われます。これは辛くはないのですが、速く走ることは出来ません。
速く走るためにはトレーニングが必要になります。
トレーニング方法
持久力を付けるためのトレーニングは以下の様になります。
・LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
・インターバルトレーニング
・ペース走トレーニング
サイクリングを行うだけでは持久力は付きません。ただ、LSD(ロング・スロー・ディスタンス)はサイクリングでも行えます。
もう足が限界だ!息が上がって苦しい!と言った状況に追い込まないとスタミナはつかないんですね。
各トレーニングを具体的に説明します。
LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
LSD(ロング・スロー・ディスタンス)は、読んで字のごとく、長い距離をゆっくりと走ります。
運動中に体に取り込まれた酸素は血管を通り筋肉に運ばれます。そして運動中は体が酸素をもともっと必要だ、と毛細血管を使い隅々まで酸素を送ろうとします。
毛細血管が増えれば増えるほど、酸素を取り込むことが出来るわけです。
LSD(ロング・スロー・ディスタンス)を行うことにより、毛細血管を増やすことが出来ます。
どれだけの成果を上げたいか(タイムを縮めたいか)によって、LSD(ロング・スロー・ディスタンス)の時間は変わりますが、単純にロードバイクに乗って出かけるだけで5時間前後は楽に乗っていられるはずです。
あまり考えすぎずに、ロードバイクに乗る機会を増やせば、自然とLSD(ロング・スロー・ディスタンス)が行えています。
インターバルトレーニング
インターバルトレーニングの目的は、走る速度を上げることです。
そして速いペースで短い距離を、休憩を挟みながら行い、心肺と心臓に高い負荷をかけてVO2max(最大酸素供給量)を向上させます。
インターバルトレーニングは、ギリギリこなせるくらいが、効果的です。
一言でインターバルトレーニングと言っても、ショートインターバル、ミドルインターバル、ロングインターバルと、距離と回数がさまざまです。
あまり考えすぎてもよくないので、まずは自分が行いやすいと思える、距離と回数を行うえばいいのではないかと思います。
ただし、意識してほしいのは、どのような成果を出したいかです。
私は、ヒルクライムのタイム短縮が目的で、具体的には富士ヒルクライムのブロンズ獲得です。
約25キロの坂道を登るイベントですが、平地で練習するときと、坂道、またはローラーで行うときなど、色々なシチュエーションが考えられます。
かなりざっくりとした方法での紹介となりますが、私の場合のインターバルトレーニングは以下の様になります。
基本的に距離は、目標とするレースの1/3か1/4程度の距離とします。
【平地】
1,6km × 10本 休憩2分
平地は坂道の2倍の距離は走らないと、同じ負荷になりません。
坂の斜度によって負荷がからりと変わりますが、大体2倍の距離を走ると同じ強度となるとして考えました。
つまり、富士ヒルが25キロなので、平地であれば50kmのレースとして計算。
50km÷3=16,6km
1.6kmを10回に分けて走る。
【坂道】
0.8km×10本 休憩2分
坂道でのトレーニングはそのまま富士ヒルの25kmを基に計算。
25km÷3=8.3km
0.8kmを10回に分けて走る。
【ローラー】
2km×10本 休憩2分
ローラーは風の影響を受けないので、平地でさらに1.3倍距離を伸ばして考えました。
1.3倍の数値に根拠はなく、ざっくりと風の影響がない場合として考えています。
ドMでストイックな人は1.5倍として考えてもOKですw
50km×1.3÷3=21.6km
2kmを10回に分けて走る。
ご紹介したのはミドルインターバルレベルではないかと思います。
距離、回数は、その人のレベル・体力により変化しますので、自分の体力に自信があれば、より長い距離を多くこなせばよいでしょう。
ペース走トレーニング
ペース走トレーニングの目的はインターバルトレーニング鍛えた速さを、出来る限り維持することです。
より実践に近いトレーニングとなります。目標とするレースの半分くらいの距離を走ります。
目標のレコードと同じ速度で走ります。そして目標とした速度で走り続けることが出来たら、徐々に距離を伸ばして、実践と同じ距離を走りましょう。
走りきれなかった場合は、LSD(ロング・スロー・ディスタンス)とインターバルトレーニングを続けます。
再び、走りきれなかった距離を目標のレコードと同じ速度で走り、これを繰り返します。
スタミナを付ける為のまとめ
・筋肉に酸素が送られず、また乳酸が溜まるとスピードが落ちる
・速く走る為には、サイクリングではなくトレーニングを行う
・LSD(ロング・スロー・ディスタンス)、インターバルトレーニング、ペース走トレーニングを行い持久力を付ける
目標とする、レコードなどがある場合は、ただただサイクリングをしているだけでは、なかなかタイムが縮まらないです。
現に私は、とにかくひたすら、サイクリングを行い長い距離を走れば速くなると思っていました。
しかし、レースに出てみると、息が苦しく、脚が続かない・・・、周りの人より全然遅い・・・。
と言った状態でした。
しかし、トレーニングを行うことでタイムは随分と縮まりました。
ロードバイクを始めて日が浅いですが、これからもトレーニングを続けて速くなりたいですね。